AIで進化するコールセンターのクレーム対応

コールセンターは、企業の顔として顧客と直接やり取りする重要な窓口です。顧客からの問い合わせや要望、そして時にはクレームにも適切に対応しなければなりません。
クレーム対応は、顧客の不満を解消し、信頼関係を再構築するうえで非常に重要です。しかし、その一方で、高度な専門知識や優れたコミュニケーションスキルが求められるだけでなく、オペレーターにとって大きな精神的負担となることも少なくありません。
近年、目覚ましい発展を遂げるAIは、コールセンター業務にも変革をもたらそうとしています。AIを活用することで、オペレーターの負担を軽減し、迅速かつ質の高いクレーム対応を実現できる可能性が広がっているからです。
この記事では、コールセンターにおけるクレーム対応の現状と課題を整理し、AI導入による解決策などをわかりやすく解説していきます。
コールセンターにおけるクレーム対応の現状と課題
コールセンターのクレーム対応は、顧客満足度向上に不可欠である一方、多くの課題を抱えています。まずは、コールセンターにおけるクレーム対応に関する課題を整理していきます。
対応品質のバラつき
クレーム対応は、オペレーターの経験やスキルに左右される部分が大きく、対応品質にバラつきが生じやすい実状があります。ベテランオペレーターは顧客の感情を汲み取り、適切な言葉で対応できますが、経験の浅いオペレーターは適切な対応が難しく、顧 客の不満をさらに大きくしてしまう可能性もあります。
対応時間の長期化
複雑なクレームや感情的な顧客への対応には、多くの時間を要することがあります。顧客の怒りや不満が強い場合は、状況を把握し、解決策を提示するまでに長時間を要することも少なくありません。このような長時間対応は、オペレーターの負担を増やすだけでなく、他の顧客の待ち時間も長くなり、顧客満足度全体を低下させる要因となります。
オペレーターの精神的負担
顧客からの厳しい言葉や理不尽な要求は、オペレーターにとって大きなストレスとなります。クレーム対応による精神的な負担は、モチベーションの低下や離職率の増加に繋がり、コールセンターの運営にとって深刻な問題です。
人材不足と育成コストの増加
コールセンター業務は離職率が高い業種といわれており、クレーム対応によるストレスも離職理由の一つになっています。これは業界全体の課題であり、優秀な人材の確保を困難にする要因の一つとなっています。また、新人オペレーターの育成には、研修やOJTなど、時間とコストがかかることも、コスト増加の要因となります。
これらの課題を解決し、顧客満足度を向上させるために、AIの活用が期待されています。
AIがクレーム対応に優れている点
次にAIがクレーム対応において、どのような点で優れているのかを確認していきましょう。
24時間365日対応可能
AIは常時稼働できるため、深夜や早朝など、時間帯に関係なく顧客からのクレームに対応できます。顧客はいつでも必要なときにサポートを受けられるため、利便性が向上します。
感情に左右されない
人間とは異なり、AIは感情的になることなく、常に冷静かつ客観的に対応できます。顧客の怒りや不満に対して冷静さを失わず、適切な対応を続けることで、クレームのエスカレーションを防ぎ、顧客満足度を向上させることが期待できます。
一貫性のある対応
AIは、事前に設定されたルールや過去のデータに基づいて対応するため、全ての顧客に対して均一なサービスを提供できます。担当者による対応のばらつきがないというのは、AIの特徴といえるでしょう。
高速な応答
AIは大量のデータを高速に処理できるため、顧客の質問に対して即座に回答を提供できます。顧客の待ち時間を大幅に短縮することで、満足度向上に貢献します。
AIの具体的な活用方法
AIは、以下のような方法でコールセンターのクレーム対応を支援し、上記のメリットを実現します。
チャットボットによる一次対応
AIを搭載したチャットボットは、Webサイトやアプリ上で顧客か らの問い合わせに自動対応します。24時間365日対応できるため、顧客の課題を素早く解決し、クレームを事前に抑える効果も期待できます。
また、人為的なミスで誤った回答をしてしまうこともないため、感情を逆撫でしてしまうこともありません。
ただし、チャットボットはよくある質問などの、あらかじめ想定されるケースに対応できますが、イレギュラーな質問には回答できないのが一般的です。そのような質問の場合は、オペレーターに接続するなど、あくまで1次対応と割り切った活用が望ましいでしょう。
オペレーター向け応答支援
FAQや過去のクレーム対応事例やマニュアルを学習し、オペレーターに最適な応答内容や関連情報を提案できます。これにより、新人オペレーターでも過去の事例やマニュアルを参考にしながら、質の高い対応を提供できます。
オペレーターはAIの提案に従うことで、適切な対応手順を踏むことができ、対応の漏れやミスを防げます。AIによる応答支援は、対応品質の均一化、オペレーターの負担軽減だけでなく、顧客満足度の向上に貢献することも期待できます。
感情分析による対応支援
AIが顧客の感情を詳細に分析し、顧客の状態や微妙な感情の変化を細やかに感知することで、オペレーターの対応をサポートします。クレームになりそうな言動や、ネガティブな感情の兆候をいち早く検知し、迅速かつ適切な対応策を講じることで、クレームの発生を未然に防ぎます。
さらに、AIによる感情分析は、オペレータ ーに対してリアルタイムでアドバイスを提供し、対応品質の一貫性と顧客満足度の向上につなげます。これにより、顧客との信頼関係を深めるだけでなく、オペレーターの負担軽減にも寄与します。
企業が発表したクレーム対策ソリューション
NTTコミュニケーションズは、AIを搭載したコールセンター支援システムを開発しています。クレームに対して冷静に対応できるよう、顧客との会話を認識し、適切な回答案をオペレーターに提示するほか、カスタマーハラスメントに該当する言葉を検知した際に上司に通知する機能などを備えています。
参考:コールセンター業務 効率化に生成AI活用へ IT大手で開発相次ぐ(NHK)
ソフトバンクは、怒って電話をかけてきたクレーマーの声をAIによる感情認識・音声加工技術で穏やかな声に変換してオペレーターに届ける、コールセンター向けのソリューション「Emotion Canceling」を開発しています。
これにより、オペレータ ーのストレスを軽減することを狙っており、実用化に向けて東京大学と研究を続けています。
今後も進化が期待されるコールセンターのAI活用
AIは加速度的に進化しており、コールセンター業務におけるAIの活用範囲は今後ますます拡大していくでしょう。より高度な自然言語処理や感情分析の実現、多言語対応、顧客一人ひとりに合わせたパーソナライズなど、AIはコールセンターのクレーム対応をより高度化し、顧客満足度向上に貢献していくと期待されます。
電話のカスハラ対策ならAI電話のアイブリー
2026年10月1日から、カスハラ対策は全事業主の措置義務となりました。対策を進めるうえで見落とせないのが電話での対応です。
カスハラの被害にあった場面は「電話・メール」がもっとも多いという東京都の調査結果※1もあり、従業員が電話を直接受ける機会そのものを減らす取り組みが重要です。
そこで役立つのが、電話の一次応対を任せられる、AI電話「アイブリー」です。

※アイブリーの導入は義務を実効的に運用するための補助手段となります。
対処の内容の例 | アイブリーで実現できること |
|---|---|
事実関係の迅速・正確な確認 | 全通話の自動録音+AI文字起こしで客観的な記録を標準で保全。「言った言わない」の防止に役立つ |
一人で対応させない体制 | 全ての電話をAIで一次応対。従業員が単独で攻撃的な電話を受ける構造自体を解消。 |
カスハラの未然防止 | 「この通話は録音されます」の自動アナウンスによって、カスハラ行為の抑止が期待できる |
通話の録音・文字起こしで記録を社内で共有できるため、組織としてカスハラに対応できる体制づくりに役立ちます。
電話によるカスハラ対策の整備を進めたい方は、まずは資料で自社の対応状況をご確認ください。
カスハラ対策に漏れはありませんか?
厚生労働省の指針では、方針の明確化や相談体制の整備など10項目の措置が求められています。
本資料では、10項目のチェックリストと、アイブリーでできる電話のカスハラ対策を導入事例とあわせてまとめました。自社の対応状況の確認にぜひご活用ください。
資料をダウンロード(無料)※1出典:東京都産業労働局「カスタマーハラスメントに関する実態調査」(2026年3月公表、被害経験者453件、複数回答)
※1出典:指針4⑴ロ/東京商工リサーチ調査(2024年8月公表、被害を受けた1,040社) 「電話・メール」は1つの選択肢。電話のみの割合ではない。
東京都の事業者ならカスハラ奨励金を適用できる場合も
東京都の事業者ならカスハラ奨励金を適用できる場合があります。(事前エントリー期間:2026年10月23日〜11月6日)

東京都内の中小企業は、カスタマーハラスメント(カスハラ)対策に関するマニュアルを整備した上で要件を満たすことで、奨励金(40万円)の受給を申請できます。
また、カスハラ対策として電話自動応答の「アイブリー」を対象プランを新規契約すると、受給要件のひとつである「AIを活用したシステム等の導入」として認められる場合があります。
この奨励金は「カスタマーハラスメント防止対策推進事業企業向け奨励金」と呼ばれるもので、事業者に東京都カスタマー・ハラスメント防止条例による措置を浸透させることを目的としています。
対象となる事業者は「常時雇用する従業員が300人以下の都内中小企業等」で、その他いくつかの要件を満たす必要があります。また、カスハラ対策に関するマニュアルの整備し、実践的な取り組みとして「録音・録画環境の整備」、「AIを活用したシステム等の導入」「外部人材の活用」のいずれかを実施している場合に限られます。
取り組みのひとつである「AIを活用したシステム等の導入」として、アイブリーの対象プランの新規契約を検討してみてはいかがでしょう。
まずはアイブリーのサービス資料をご覧いただき、担当者にご相談ください。
東京都カスハラ奨励金を利用するために
東京都のカスハラ奨励金を受給する要件のひとつとして、アイブリーの導入を適用できる可能性があります。アイブリーの各機能が電話応答でのカスハラ対策をサポートします。
ぜひ、アイブリーのサービス内容をわかりやすく解説した資料をご覧ください。
資料をダウンロード(無料)※奨励金の支給可否は、東京都の審査に基づき決定されます。申請要件の詳細は必ず公式サイトをご確認ください。
アイブリーのフリープランでは、基本機能を30着電まで無料でお試しいただけます。
アイブリーの無料アカウント登録フォームから基本情報を入力し、050番号の場合は即時発行、固定電話番号の場合は本人確認の手続き後の番号申請フォームよりご希望の市外局番を承ります。

料金プランの詳細は下記からご覧いただけます。
また、正式に導入した場合にかかる月額費用は料金シミュレーターからご確認いただきます。

