電話対応の8割を自動化し、24時間予約受付を実現。千房がアイブリーで実現した店舗スタッフの負担軽減と顧客体験向上

千房は、電話自動応答サービス「アイブリー」と「IVRy AI FAX」を導入。電話対応の約8割を自動化し、営業時間外でも24時間の予約受付が可能になりました。これにより、スタッフが目の前のお客様に集中できる環境を実現。低コストで導入でき、自社で柔軟に設定をコントロールできる点が評価され、現在は複数店舗で活用されています。全店展開も視野に入れた、戦略的なDX施策として位置づけられています。

1973年に大阪・千日前で創業したお好み焼・鉄板焼チェーン「千房」。社名は豊臣秀吉の「千成瓢箪(せんなりびょうたん)」に由来し、「一店舗一店舗、一人ひとりを大切にしながら、『千』の『房』になるように」という願いが込められています。現在は国内約60店舗、海外(ハワイ・東南アジア・中国など)に数店舗を展開する業界大手として、「お好み焼は単なる粉もん」という既成概念を覆し、世界へ広げることを目指しています。

同社は、世界初となるお好み焼チェーンの百貨店・高級ホテルへの出店や機内食採用を実現するなど、常に挑戦を続けてきました。ハラル認証店舗やベジタリアンメニューの提供など多様なニーズに対応し、日常と非日常のどちらでも食事を楽しめる店づくりを推進。大阪・関西万博への出店時に企画した「プロが教える!千房のお好み焼体験」が好評だったことを機に、「プロが教えるお好み焼教室」といった「体験価値」の提供にも注力しています。

そんな千房が直面していたのは、深刻な人手不足と外国人スタッフの増加に伴う電話対応の課題でした。特に繁忙時の電話対応はスタッフの大きな負担となり、目の前のお客様への接客に集中できない状況が続いていました。また、旅行会社からのFAX対応も、担当者不在時に放置されるリスクがあり、機会損失につながる懸念がありました。

そこで同社は、電話自動応答サービス「アイブリー」と「IVRy AI FAX」を導入。電話対応の約8割を自動化し、営業時間外でも24時間の予約受付が可能になりました。これにより、スタッフが目の前のお客様に集中できる環境を実現。低コストで導入でき、自社で柔軟に設定をコントロールできる点が評価され、現在は複数店舗で活用されています。全店展開も視野に入れた、戦略的なDX施策として位置づけられています。

本記事では、千房株式会社 営業本部 第1エリア 石垣輔さん(以下、敬称略)に、アイブリー導入の背景や具体的な活用法、そして店舗にもたらされた効果について詳しくお話を伺いました。

お好み焼を世界に広げる。多様性に応える千房の取り組み

——まず、千房でのご自身の役割について教えてください。

石垣:私は営業のエリアマネージャーとして、難波周辺や京都など、広域の店舗を担当しています。もともと現場出身ということもあり、今も週に4日ほどはカウンターでお好み焼を焼いています。 もう一つ、HR(人材部門)も兼務しており、働く外国人スタッフのサポートや、インバウンドで来店される外国人のお客様に対してどのような施策ができるかを考える役割も担っています。

——千房の特徴について教えてください。

石垣:お好み焼屋ではありますが、常に業界の最先端を走り続けたいという思いで、さまざまな新しい取り組みに挑戦しています。例えば「ぷれじでんと千房」という業態では、「お好み焼をディナーに発展させたい」という思いから、従来の千房とは一線を画した雰囲気で、鉄板焼スタイルのお店を展開しています。

また、お好み焼を世界に広げる役割を担うべく、全社で取り組んでいます。世界への出店はもちろん、多様性に応えるためにハラル対応店舗やベジタリアンメニューの開発など、先駆けた取り組みを行っています。

海外の方から見て「お好み焼といえば千房」「千房に行こう=お好み焼を食べよう」と同義になるくらいの存在となることを目指しています。

——DXへの取り組みについて教えてください。

石垣:「業務の効率化」と「管理体制の高度化」の両軸で取り組んでいます。従来のアナログなシフト作成をクラウド化して自動化したほか、外国人スタッフ向けには、翻訳機能やデジタルマニュアルを活用して教育コストの削減を図っています。

特に注力しているのが、現場の「見守り」体制の強化です。安定してつながる通信デバイスや遠隔監視システムを組み合わせることで、管理者が現地にいなくても全店の状況を把握できるようにしました。これにより、混雑時の人員配置などをリモートで最適化できるようになり、管理者不足という課題の解消につなげています。

深刻な人手不足と外国人スタッフ増加が生む電話対応の課題

——アイブリー導入前は、電話業務にどのような課題があったのでしょうか。

石垣:私が担当している店舗は、旅行会社様からのお問い合わせや、「今から行けるか」という当日予約のお電話が非常に多いのです。特に食べ歩き中の方が「どこでもいいから入りたい」とあちこちに電話されている場合など、繁忙時にその対応でお断りすることすら辛い状況が続いていました。

これをどうにかできないかと、弊社のマーケティング担当に相談した際に紹介してもらったのがアイブリーでした。

背景には、スタッフの約半数が外国籍の方になり、日本語での電話対応のハードルが上がっていたことがあります。また、課題は外国人スタッフだけではなく、日本の若手スタッフへの「電話教育」も難しくなっていました。

——どのような点が難しくなっていたのでしょうか。

石垣:今の若い世代は家に固定電話がないケースが多いため、自分宛以外の電話に出る経験がほとんどありません。我々の世代なら、親が電話に出るときにパッと声のトーンが上がる「よそ行きの声」を日常的に聞いて育ち、自然と真似ができましたが、彼らにはその原体験がないのです。

そのため、声のトーンや相手への配慮を一から教えていく必要があります。全ての従業員に電話対応の機微を教え込むのは、時間的にもコスト的にも非常に難しくなっています。

そうした背景もあり、無理に電話対応を教育するよりは、システムで自動化して、彼らには目の前のお客様への接客に集中してもらう方が、結果としてお客様満足度も上がるのではないかと考えるようになりました。

また、他社のAI電話自動応答システムも検討しましたが、コストパフォーマンスに優れていたのはアイブリーでした。分岐も自由に設定できるので、「この用件はこちらに誘導する」「この場合は電話につなぐ」といった設計をしっかり行えば、従業員を守れるのではないかと思い、導入を決めました。

——電話業務はどのような体制で対応されていたのでしょうか。

石垣:旅行会社様からのお問い合わせだと、空席確認や請求方法、アレルギー対応など、結局は責任者クラスが対応しなければならないことが多いのです。弊社では責任者が調理をしていることが多いので、焼きながらでは対応しきれないこともありました。

そういった用件も、今は「まずはFAXで送ってください」と自動音声で案内できるようになりました。

——FAX業務について、どのような課題がありましたか。

石垣:以前は紙での出力のみだったため、確認が特定の担当者任せになっていました。その担当者が休みだと丸一日放置されてしまい、結果として送信元から確認のお電話をいただくことが多々ありました。

「IVRy AI FAX」導入後は、私を含む責任者全員がデータで内容を見られるようになり、「これ、まだ誰も返信していないね」と相互にチェックできるようになりました。私が店にいなくても、スマートフォンさえあればすぐに状況が分かります。

返信漏れを防ぐことで問い合わせの電話も減り、お客様にも安心していただける。FAX業務に関しては、この点が最大のメリットですね。

電話対応の8割を自動化。24時間予約受付と機会損失の防止を実現

——アイブリーを導入した効果はいかがでしたか?

石垣:当初は旅行会社からのお問い合わせが多い店舗だけでの活用を考えていましたが、現在は京都の店舗などにも導入しています。

忙しい土日には「今から行けますか」という電話が殺到していましたが、アイブリーを活用して約8割を自動化できており、非常に大きな効果を感じています。

全店舗に当てはまるかは分かりませんが、電話自体が減っている時代とはいえ、昔ながらの「毎回電話で確認する」という方も一定数いらっしゃいます。費用対効果を考えれば、全店導入してもいいのではないかというのが私の考えです。

何よりお客様にとっても、「営業時間外です」と切られるだけでなく、「ご予約はこちらの予約フォームからお願いします」とSMS送信などで案内されることで、結果的に24時間予約できる仕組みになります。

我々次第で活用方法は広がりますし、担当マネージャーがどれだけ店舗運営を考えられるかという点にかかっていると思います。導入店舗では、電話対応に割いていた時間をスタッフの育成や接客品質の向上に再配分できるようになり、人時生産性の向上にもつながっています。

——アイブリーで特に価値を感じている点を教えてください。

石垣:電話対応に使っていた時間が、別の業務に使えるようになった点はすごく実感しています。

また、導入した結果、ウェブ予約が少しずつ増えています。最初は社内でも「ご年配のお客様が多いから、自動化してもウェブ予約なんて使わないだろう」「携帯を使わないから絶対に電話だ」と言われていましたが、状況は変わってきています。

自動音声で予約フォームのURLをSMSで送ることで、24時間いつでも予約を受けられる体制が実現できているのは、非常に良いことだと思います。

——飲食業界の視点、特にDXへの適応という面ではいかがでしょうか。

石垣:実は、大阪・関西万博が大きなきっかけになったと感じています。万博には60代、70代の方も大勢来場されましたが、チケットは紙ではなく、スマートフォンでQRコードを表示させる形式でした。まさにDXです。

年代を問わず、スマートフォンを使わざるを得ない機会となり、60代、70代の方々でもQRコードから予約操作ができることが証明されました。あの機会に操作を覚えた方が非常に多いのです。

ですから、アイブリーの自動音声で「予約フォームはこちらです」と案内すれば、そこから予約を取ることまでスムーズにできるようになっています。もちろん操作が難しい方もいらっしゃるとは思いますが、人手不足が確実な未来において、世の中全体をデジタル活用へシフトさせていく必要があると感じています。

——スタッフの働きやすさという点ではいかがでしょうか。

石垣:変化に対する良し悪しはあります。ベテランの世代からすると、「俺たちの時代は電話対応しながら予約管理もやっていた」「今の子は楽をしている」といった意見も、口には出さずともあるかもしれません。

電話対応の時間が減って生まれた余裕を、まだ十分にスタッフの育成や成長に繋げられていない点は、私たちの課題でもあります。導入した以上、「空いた時間で何を実現するか」まで設計し、人材育成や新しい仕組み作りに活かしていく必要があると考えています。

——お客様からの反応はいかがでしたか。

石垣:正直なところ、反応が良いとはいえません。ただ、それはある意味狙い通りでもあります。毎回私たちが電話口でゆっくり対応できるわけではありませんし、無理に電話に出て目の前のお客様へのサービスがおろそかになっては本末転倒です。そのためにシステムを導入しています。

少子化が進み、飲食店では外国人スタッフが増えている現状を、多くのお客様は理解してくださっています。その上で、ご来店されたお客様に精一杯のサービスをすることが我々の仕事なのだと考えています。

今後のアイブリーへの期待

——今後、アイブリーに期待することはありますか?

石垣:機能的な要望は今のところ十分満たされています。あえて言うなら、自動音声の声色が選べると面白いですよね。可愛らしい声とか、男性の声とか、バリエーションがあれば、もっと店の雰囲気に合わせられる気がします。

——より人らしい音声の実現も可能になってきています。

石垣:個人的には、今の機械っぽい声の方が「これは自動音声なんだな」とすぐ分かって良いと思うんです。あまりに人間らしいと、人が話していると勘違いされて、求められる対応レベルも上がってしまいそうなんですよね。でも、選択肢として選べるようになること自体は歓迎ですね。

アイブリー

電話自動応答のアイブリー

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